アトピー性皮膚炎とは?
まずもって、アトピー性皮膚炎とは、どのようなものでしょうか。基礎知識をまず知っておきましょう。
このサイトは、学術サイトではないため、正式名称や難しい専門用語は使わずに、簡単に説明していきたいと思います。
以下図のとおり、健康的な皮膚とは異なり、皮膚の組織が炎症を起こし、ただれている状態をいいます。
この状態になると、痒みや痛みを伴ってしまうことが多く、ひどい状態になると、ジュクジュクの液体が出て、非常につらい状態になります。
さらにはその状態で掻きむしると、だんだん肌がぞう肌になってしまい、見た目が良いとは決して言えなくなってきます。
(なにより本人が一番つらい気持ちになります)
よく、皮膚のバリア機能が低下している状態といいますが、もし家に例えるとすると、外壁のタイルが割れたり、取れたりしていて、
内壁も雨で腐っているみたいな状態でしょうか。
そのため、外部から刺激に弱い状態になります。この状態では、痒くて痛くて、本当につらいため、気持ちがなによりも沈み込んでしまいます。
多くのサイトは、この説明の後に、皮膚のバリア機能を高めるために、保湿という言葉が出てきます。
しかし、ここで一番押さえてほしい基礎の部分として、そもそも皮膚がそのような状態に荒れてしまうのはなぜなのかということです。
よく考えればわかることですが、皮膚が荒れている一番の理由、それは体が皮膚を使って、毒物を少しでも外に出そうとしている反応だからです。決して保湿が十分ではないから、発生するわけではないので、勘違いしないでください。
これを聞くと、どういうこと?と思う方もいるはずなので、解説をします。
人間には、体外に毒素を出す方法として、便、尿、汗の3つの方法を有しています。通常は圧倒的に毒素がぬけるのが便なのですが、汗からでも毒素は放出していませす。
しかしながら、体の排泄機能として、うまく皮膚から排出されない状態が続くと、以下の図のように、赤く腫れるという現象が起こります。
しかしなぜうまく排出されないのか。理由は二つあります。一つは、上手く排泄できず、汗を出すところで詰まってしまい、暴発するパターン。
もう一つは、少しづつ出そうとしているが、排出する量が多すぎて皮膚から排泄できる許容量を超えて暴発するパータン。
つまり、どちらも皮膚のところで暴発することになります。それが痒みとして現れ、痒いから掻きむしるという悪循環につながるのです。
(かさぶたが治るときのように、痒くもなるため、結果掻いてしまうという2重苦の状況になります。
ちなみに、健康な人さえ、皮膚から排泄物が出せる量というのは、たかが知れています。
皆さんにこのページで知っておいてほしい基礎知識は、
・体の正常な反応である
・体の内部の要因により発生している
これさえ分かっていれば、十分です。難しい言葉はいりません。
たまに研究者などが、〇✖〇✖遺伝子が、△□の部分に作用することが判明したなどとの情報を見たりしますが、
個人的に言わせれば、だからどうしたの?ってレベルです。
実際に苦しんでいる人は、遺伝子がどうこうなんてどうでもよくて、単純に痒いのを止めたいだけですよね。
はっきり言って、そんな遺伝子がわかったり、新たな抗体が作用していることが分かったなんていわれても、どうでもいいのです。
(研究している人には、申し訳ないですが、狭い世界で難しく論じていてもだめですよと言いたくなります。といっている私も、実は研究者でしたが)
そんな話はさておき、何度も言いますが、アトピー性皮膚炎は体質です。難しい話ではなく、現実の世界の現実的な方法で完治させることができます。
これから先も、難しい話はしていくつもりはありませんので、何度も言いますが、最後まで読み切ってください。

アトピー性皮膚炎とは?
その定義は、国内外で様々なものがありますが、英国や世界的な疫学研究でも使用されている基準を先に見ていきます。
①および②の中で3項目以上を満たすものをアトピー性皮膚炎と定義します。
①子供は皮膚が痒い状態。または保護者から子供が皮膚を掻いたり等の報告がある。
② 1、過去、ひじの内側、ひざの裏、足首の前、首回りのどこかに痒みを生じたことがある。
2、喘息やアレルギー性鼻炎、結膜炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患がある。
3、過去1年間に全身の皮膚乾燥がある。
4、関節の内側の湿疹が確認できる。
細かな定義がされていますが、実際はそれ以外の例もあるため、広い意味でアトピーは上記症状が出てくる状態のことをいいます。
アトピーの問題は痒みだけではありません。
掻くことによる傷などの外見的要素、心身がアトピーにより内向き化すること等、副次的な影響も数多くあります。
一般的にアトピーの治療法には、「スキンケア」「薬物療法」「悪化要素の対策」の3点があげられます。